KOBE MEISTER

建築大工岡本 周二

昭和14年生 平成24年没

勤務先:岡本工務店

伝統的な規矩術きくじゅつ墨付すみつけ等の技術にすぐれ、神社仏閣等本格的木造建築を得意とする。

”伝統の技を次の世代へ”

 風土豊かな日本が生んだ木造家屋の良さを守り抜いていきたいという。「自然の木は人間に安らぎをもたらせてくれます。」文字通り“生きもの”の木を活かした日本建築の魅力に引かれ、規矩術や墨付等の技術を磨いた。「日本家屋の生命は木組みです。木の性質を見抜いたうえで、その木に合った使い道を考えるのが大事です。」ゆがんだ木でも入り母屋の骨組みなど使い道があるという。「むしろ、ゆがんだ木の方が役に立つんですよ。自然の湾曲をうまく利用して、屋根の重みを支えるわけです。」
 木にこだわった仕事ぶりが、神社・仏閣等の建築を多く手掛けるという実績につながった。なかでも、江戸時代からの由緒ある建築物として知られた東灘区岡本の増田邸の復元を手がけた手腕が高く評価されている。
 徳島県の出身で、祖父も父も大工。昭和32年に来神し、47年に独立した。代々のさしがねさばきにあざやかな技のさえを見せる一方で、新しい建築工法を取り入れることにも積極的。日本建築の増築部分をツーバイフォー工法で組立てて強度を確保するなどの柔軟性が時代にマッチしている。「日本家屋独自の優雅さを大切にしながら、時代の流れに対応した住まいづくりで、快適な暮らしを実現するのが私達の役目です。」こんな父の姿を見て、長男も次男もこの道に入った。岡本さんの技術はまちがいなく、次の世代に引き継がれる。

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